G20新潟農務大臣会合
20か国の大臣、そして国際機関が参加するディナーに向かう途中での出来事。
堅苦しい会合が終わり、大臣や大使もホッとした面持ち。ディナー会場へ向かうエレベーターに乗ると、「待って!」と閉まるドアから別の国の大臣と大使が入り込んできた。そして先に乗っていた我々の国籍をすぐに認識し、ここぞとばかりに前年度に行われたサッカーワールドカップの話をし始めたのである。そう、私がリエゾンに付いていたその国は、後からエレベーターに乗ってきた国にコテンパンにやられ、ワールドカップを敗退していたのだ。試合の結果をいじられ、大臣らは苦笑い。数分前まで閣僚のお面をかぶっていた人たちが、まるで子供のようにサッカーの話をするという、ピリピリムードの国際会合でおきた微笑ましい一コマであった。
東京に向かう新幹線に乗る前、別れ際に「彼女と写真を撮って!」と、大臣。「リエゾンがあなたでよかったわ!」と、満面の笑みでおっしゃり、新幹線の中に消えて行った。